腰痛に対する低高周波療法の効果

年ともに腰が硬くなり、痛みを伴うことがあります。そのような痛みに対し、当院では、腰部に低周波0.1Hz~0.5Hz・電流量20mAを流し、次に中高周波4,096Hz~32,768Hz・電流量120mAを流し、以下の効果を引き出します。①筋緊張の緩和と血流の促進(浅部→深部):非常に低い周波数での通電は、浅層筋でゆっくりとした筋微細収縮を促し、血流を促進し、コリや硬さを軽減します。また0.5Hz以下の周波数は内因性オピオイド(エンドルフィン:痛みを和らげる物質)の分泌を促すことから鎮痛効果がでます。②鎮痛効果の強化:中高周波での通電は、深層筋や関節周囲の組織まで刺激が届き、筋膜・深部筋の柔軟性を改善し、組織に酸素を供給し、老廃物の除去が進みます。また神経の異常興奮を抑え(ゲートコントロール理論に基づく鎮痛)、神経伝導を調整し「痛みを感じにくくする」神経状態をつくります。③可動域・動作性の改善:高周波が深部まで到達することで、関節周囲の滑走性が高まります。筋硬直が軽減され動かしやすくなり、結果として腰の可動域(前屈・後屈・回旋など)が改善してきます。④神経筋再教育:特に痛みで動けない、あるいは動かさなかった部位が、電気刺激で再び神経と筋の連動性を取り戻します。また慢性腰痛や過緊張により「サボっていた筋」に再び正しい動きを促します。総合的に期待できる効果は、腰部の筋緊張緩和と血流改善、慢性腰痛の軽減、可動域の拡大、痛みが和らぐことで日常動作が楽になります。このような治療法もありますので、気になる方はお気軽にご相談ください。